日本人はなんでもかんでも英語の「expect」を使う、なんてもう絶対に言わせない!

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geralt / Pixabay

本日は、英語”expect”の使い方を修正していきたいと思う。
なぜなら、英語の「expect」には、
「望ましい状態や結果を当てにしてその実現を心待ちにする」
と言う意味がないからだ。

「え、そーなの?」っと思われた方は、是非目を通していいただきたい!

1.期待という意味がない、ってなに?

このメッセージは、現明治大学経済学部教授のマーク・ピーターセン氏の言葉である。
彼の書籍「実践 日本人の英語」から抜粋:

改めて指摘しておこう、・・・、「expect+目的語」には「予期」するという意味はあるが、「望ましい状態や結果を当てにして、その実現を心待ちにする」ことを表す「期待する」と言う意味はないのである。
・・・
同じ勘違いをする人があとを絶たないことを思うと、高校までの英語教育や日本で出版されている英和辞典との関係があるのかもしれないと想像するが、詳しくはわからない。・・・

ではさっそく、英和辞典との関係・「期待する」と言う意味はない!について分析する。

2.英和辞典との関係について!

わたしが使っている英和辞書ジーニアスThird Edition で「expect」の他動詞の項を抜粋した。とても長いので、第1義から第3義までとしさらに例文も半分以下にした。

1  a[SVO]〈人などが〉〈人・事・物〉を(十分な理由があって)予期する;[しばしば be ~ing]〈人・物・事〉が〔…から〕来る[起る]のを待つ;〈人・物〉が〔…から〕やって来ると思っている〔from, out of〕;〈悪いこと〉を覚悟する ll She’s as well as can be expected. 思っていたとおり彼女は元気だ b[SVO to do/(that) O will do]〈人が〉O〈人・物・事〉が…するだろうと思う;《◆よいことも悪いこともある ; hope は起ってほしいと思うこと》;[SV to do]〈人が〉…するつもりである, …すると思っている_Do you ~ me to believe that? 私がそんな話を信じると思っているの/ He ~s the bus to be late. 彼はバズが遅れるだろうと思っている /It was ~ed there would be a rainstorm. 暴風雨が予想されていた / It can hardly be ~ed (that) she will be punctual. 彼女が時間を守るなどとはほとんど考えられない

2  [SVO1 (out) of [((略式)) from] O2]〈人が〉 O2〈人〉にO1〈物・事〉を(当然のこととして)期待する, 当てにする(cf. anticipate);[SVO to do/(that) O (will) do]〈人が〉 O〈人〉に…してほしいと思う, …することを求める ll They ~ some cooperation of you. 彼らは君の協力を期待している / You are ~ed to come soon. 君はすぐに来るべきです[来てください]

3 ⦅主に英略式⦆[SV (that)節]((主に英略式))…だと思う, 想像[推定]する(suppose)《◆通例進行形不可》ll I ~ she was there. 彼女はそこにいたと思う / I ~ (that) he’s tired. 彼は疲れていると思う / “Will he be coming?”“I (rather) ~ so [((正式)) not].”「彼は来るだろうか」「(きっと)来ると[来ないと]思う」

辞書には、やはりこの「期待する」と言う言葉が記載されていた。その上太字であった。

3.期待すると言う意味はないについて!

何故、「期待する」と言う意味はない、主張されているのだろうか、気になったのでチェックしてみた。

ここでLongmanの英英辞典と、Oxford Dictionaries からも同様に、第1義から第3義まで抜粋する。

1 think something will happen to think that something will happen because it seems likely or has been planned
2 demand to demand that someone does something because it is a duty or seems reasonable
3 think somebody/something will arrive to believe that someone or something is going to arrive

1 Regard (something) as likely to happen:
2 Believe that (someone or something) will arrive soon:
3 Require (something) as rightfully due or appropriate in the circumstances:

興味深い結果が出た。

ロングマンでは、thinkとbelieveと言う動詞を使っている。
オックスフォーでは、regard、believeにrequireとなる。つまり英語の辞書には、やはり望ましい状態や結果を当てにして、その実現を心待ちにする、と簡単に解釈できる英語は出てこなかった。

反面、日本語の辞書の中には、期待するという日本語とともに、anticipate という英語を採用している点だ。

4.まとめ!

気を付けるべきは、やはり日本語としての期待するという言葉の意味と使い方だ。

予期する、予想するには、良いことも悪いことも含まれる。しかし、期待には良いことを思い心待ちにする、と言う片方の意味しかない。

どうやらわれわれは、この二つの日本語を混同しているに違いない。そして、いつも期待と言う意味に重きをおいている可能性が高い。

例文の多くには、良いことも悪いこともある。それなのに期待と言う訳語ではうまく行かない。

敢えて言わせていただくと、期待と言う訳語を使わずに、他の言葉を使う方がよいのではないだろうか。

最後にこの例文で締めくくりたい。

His performance has been far better than expected.
彼は期待されたもの以上の実績を上げ続けている。

※ここでは「期待」を require の「要求」とする方が本来のニュアンスを押えられるが、日本語ではこの感覚ではないだろうか。何故なら、企業は個人に対して期待ではノルマを課すからだ。