この記事の要約(Key Takeaways)
- 会話例:It was a bit of a shotgun wedding.(ちょっと急ぎの結婚だったんだ)のように、事情があって急いだ結婚を指します。
- 違い:日本語の「できちゃった婚」が事実の描写なのに対し、shotgun wedding は強いられたという含みを持ちます。
- 別表現:中立に言うなら They are expecting.(子どもができた)や a quick wedding が無難です。
なぜショットガンなのか。由来は花嫁の父が猟銃を手に、相手の男性に結婚を迫ったというアメリカの古い戯画です。実話というより物語のイメージですが、その光景がそのまま言葉になりました。shotgun wedding、日本語なら「できちゃった婚」に近い表現です。
「shotgun wedding」の基本的な意味
意味は「妊娠を理由に急いで挙げる結婚式・できちゃった婚」。当事者の意思よりも状況に押されて決まった結婚を指します。
核にあるのは強制されたという含みです。だから比喩として、企業の合併や政治的な提携が「望んでではなく必要に迫られて成立した」場合にも使われます。a shotgun merger のような応用も見られます。
扱いに注意が必要な理由
この表現には当事者を軽んじる響きがあります。「本当は望んでいなかったのだろう」という推測を含むためです。結婚した本人たちの前で使えば、失礼になる可能性が高いと考えてください。
価値観が変わった今では、使われる場面も減っています。事実を伝えたいだけならThey got married and are expecting a baby. のように、素直に述べるほうが安全です。
会話例5選

①友人との会話
Honestly, it was a bit of a shotgun wedding.
正直、ちょっと急ぎの結婚だったんだよね。
②昔の話として
Back then, a shotgun wedding was fairly common.
当時は、そういう結婚もわりと普通だったんだ。
③ビジネスの比喩で
The merger felt like a shotgun wedding.
あの合併は、無理やり結ばれたようなものだった。
④中立な言い換え
They had a small wedding, and they are expecting.
二人はささやかな式を挙げて、子どもを授かっているんだ。
⑤映画の話題で
The film opens with a shotgun wedding scene.
その映画は、強引な結婚式の場面から始まる。
通訳者が教えるニュアンスの深掘り
結婚にまつわる表現は、評価が入るかどうかで選び分けが必要です。通訳の現場でも慎重さが求められる領域です。
| 表現 | 意味 | 評価の色 |
|---|---|---|
| shotgun wedding | 事情に迫られた結婚 | 否定的。当事者を軽んじる |
| they are expecting | 子どもを授かっている | 中立。最も安全 |
| tie the knot | 結婚する | 中立〜好意的。くだけた |
| elope | 駆け落ちして結婚する | 中立。式を挙げない選択 |
| marry into the purple | 名家に嫁ぐ | やや皮肉を含むことも |
日本語の「できちゃった婚」は近年「授かり婚」と言い換えられるようになりました。英語も同じで、they are expecting のほうが今の感覚に合います。
次に読みたいフレーズ
結婚をめぐる英語表現には、社会的な背景が色濃く出るものがあります。同じく結婚を語るイディオムを見ると、その傾向がよく分かります。
使い方のポイント・注意点
- 語源は花嫁の父が猟銃で結婚を迫ったという古いイメージです。
- 比喩として企業の合併や提携にも使われます。
- 当事者の前では使わないのが原則。失礼になります。
- 中立に伝えたいなら they are expecting や a quick wedding に置き換えます。
- 現代では使用頻度が下がっており、やや古い価値観を感じさせる表現です。
まとめ:「shotgun wedding」の意味
shotgun wedding は「できちゃった婚・事情に迫られた結婚」。猟銃を構えた父親という強烈な絵から生まれた表現です。意味を知っておくことは大切ですが、使うかどうかは別の話。知っていて、あえて使わない——そういう語彙もあります。
次のステップ:表現を「使える」英語にするには
この表現も、「意味を知る」と「会話でとっさに使える」とのあいだには、実は大きな差があります。
なぜ「知っているのに口から出てこない」のか——10年間プロ通訳をしてきた経験から、その理由を5つの特徴にまとめました。

