この記事の要約(Key Takeaways)
- 会話例:He is all mouth.(あいつ口先だけだよ)のように、言うばかりで行動しない人を評します。
- 違い:liar がうそをつく人なのに対し、all mouth は大きなことを言うが実行しない人。うそとは限りません。
- 別表現:all talk(口だけ)、all bark and no bite(吠えるだけ)が近い表現です。
口ばかりで、中身がともなわない。そんな人を英語ではall mouth と言います。直訳すれば「全部が口」。その人を構成しているのは口だけ——手も足も動いていない、という痛烈な評価です。イギリス英語で特によく使われます。
「all mouth」の基本的な意味
意味は「口先だけ・言うだけで行動しない」。大きなことを宣言したり、強気な発言をしたりするのに、実際には何もしない人を指します。
イギリスではall mouth and no trousers(口ばかりでズボンをはいていない)という、より長い形も使われます。滑稽な絵を足すことで、皮肉の効き目が増す言い回しです。
どんな場面で使うのか
約束を守らない人、脅しだけで終わる人、計画を語るばかりの人。言葉と行動のギャップが目につく相手についての評価です。
使われるのはほぼ第三者について語る場面です。本人に向かって言えば正面からの侮辱になります。友人同士の軽口として使うこともありますが、そのときも関係性が問われます。
会話例5選

①友人との会話
Do not worry about his threats. He is all mouth.
あいつの脅しなんて気にするなよ。口先だけだから。
②職場の話題で
He talks about quitting every week, but he is all mouth.
毎週辞めるって言ってるけど、口だけだよね。
③イギリス式の言い回しで
She is all mouth and no trousers.
彼女、言うことは立派だけど何もしないのよ。
④スポーツの話題で
That team is all mouth before every match.
あのチーム、試合前だけは威勢がいいんだよな。
⑤自分を戒めて
I do not want to be all mouth. I am starting today.
口だけの人間にはなりたくない。今日から始めるよ。
通訳者が教えるニュアンスの深掘り
「口だけ」を表す英語は複数あり、何が伴っていないのかで微妙に違います。
| 表現 | ニュアンス | 地域・語感 |
|---|---|---|
| all mouth | 言うだけで行動しない | イギリス寄り。辛辣 |
| all talk | 口ばかり | アメリカでも一般的 |
| all bark and no bite | 吠えるだけで噛まない | 脅しが空回りする人に |
| talk the talk | 言うことは立派 | walk the walk と対で使う |
| liar | うそつき | 事実に反する。より強い非難 |
覚えておきたいのがtalk the talk but not walk the walk(言うだけで実行しない)という定番の対比。all mouth を説明的に言い換えたいときに便利です。
次に読みたいフレーズ
口が大きいと言えば、自慢話の前置きにも決まった言い方があります。あわせて知っておくと、人の話し方を評する語彙が広がります。
使い方のポイント・注意点
- 形はbe動詞 + all mouth。冠詞は付けません。
- イギリスではall mouth and no trousers という長い形も定番です。
- アメリカではall talk のほうが通りがよい場合があります。
- 明確に否定的な評価。本人に向けて言えば侮辱になります。
- うそをついているとは限りません。実行が伴わないという点が焦点です。
まとめ:「all mouth」の意味
all mouth は「口先だけ・言うだけ番長」。その人にあるのは口だけ、という辛辣な評価です。うそつきとは違い、言葉と行動が噛み合っていないことを突く表現。使いどころは選びますが、意味を知っていると英語の会話やドラマがぐっと分かりやすくなります。
次のステップ:表現を「使える」英語にするには
この表現も、「意味を知る」と「会話でとっさに使える」とのあいだには、実は大きな差があります。
なぜ「知っているのに口から出てこない」のか——10年間プロ通訳をしてきた経験から、その理由を5つの特徴にまとめました。

