この記事の要約(Key Takeaways)
- 会話例:Not particularly.(別に、特には)のように、全否定を避けてやわらかく答えられます。
- 違い:No. が全否定なのに対し、not particularly は部分否定。少しはある、という含みを残します。
- 別表現:Not really.(そうでもない)、Not exactly.(正確にはそうじゃない)が近い表現です。
「疲れてる?」と聞かれて「別に」と答える。このやんわりした否定が、英語では意外と難しい。No. と言い切ると強すぎるし、Yes. でもない。そんなときに使うのが部分否定の表現です。高校英語で習う文法が、そのまま日常会話で生きています。
部分否定の基本的な意味
not particularly は「特には〜ない・別に」。particularly(特に)を否定することで、まったくないわけではないという含みが生まれます。
同じ仕組みなのがnot really(そうでもない)。really を否定して、程度を下げています。どちらも全否定を避けるための道具だと考えると分かりやすいでしょう。
なぜ部分否定が便利なのか
英語圏でも、はっきり No. と言うのが失礼になる場面はあります。誘いを断るとき、感想を求められたとき、体調を聞かれたとき。相手の気持ちを損ねずに否定する——部分否定はそのための仕組みです。
もうひとつ覚えておきたいのがnot all の形。All of them are not free. は「全部が無料というわけではない」であって、「全部無料じゃない」ではありません。all や every を否定すると部分否定になる——ここは受験英語の定番でもあります。
会話例5選

①好みを聞かれて
A: Do you like spicy food?
B: Not particularly.
A:辛いもの好き?/B:別に、特には。
②感想を求められて
Not really. It was fine, I guess.
そうでもないかな。まあ普通だったよ。
③訂正するときに
Not exactly. It is a bit more complicated.
正確にはそうじゃなくて、もう少し複雑なんだ。
④all を使った部分否定
Not all of the staff speak English.
スタッフ全員が英語を話すわけではありません。
⑤always を使った部分否定
He is not always this quiet.
彼、いつもこんなに静かなわけじゃないよ。
通訳者が教えるニュアンスの深掘り
否定の強さは段階になっています。どこまで否定しているのかを意識すると、選ぶ表現が定まります。
| 表現 | ニュアンス | 否定の強さ |
|---|---|---|
| Not particularly. | 特には〜ない | 弱い。含みを残す |
| Not really. | そうでもない | 弱い。最も口語的 |
| Not exactly. | 正確にはそうではない | 中。訂正のニュアンス |
| Not at all. | まったく〜ない | 強い。全否定 |
| No. | いいえ | 最も強い。断定 |
気をつけたいのがNot at all. です。全否定なのですが、お礼への返事としては「どういたしまして」になります。同じ形で働きが変わるので、文脈で読み分けます。
次に読みたいフレーズ
あいまいに答える表現といえば、日本人がつい使いがちな一語があります。ネイティブの感覚では少し不自然に響くことがあるので、あわせて確認しておくと安心です。
使い方のポイント・注意点
- Not particularly. とNot really. は単独で答えとして成立します。
- all・every・always を否定すると部分否定になります。
- 完全に否定したいならNot at all. や None of them … を使います。
- Not at all. はお礼への返事にもなるため、文脈で判断します。
- そっけなく響くこともあるので、理由をひとこと添えると角が立ちません。
まとめ:「別に・特に」の英語表現
「別に」を表すのが部分否定。not particularly、not really で、全否定を避けながら気持ちを伝えられます。文法用語として習った知識が、そのまま日常会話の気づかいにつながる——学び直す価値のある領域です。
次のステップ:表現を「使える」英語にするには
この使い分けも、「ルールを知る」と「会話でとっさに使える」とのあいだには、実は大きな差があります。
なぜ「知っているのに口から出てこない」のか——10年間プロ通訳をしてきた経験から、その理由を5つの特徴にまとめました。

