この記事の要約(Key Takeaways)
- 会話例:Long story short, we missed the flight.(要するに、飛行機に乗り遅れたんだ)のように、経緯を飛ばして結論だけ伝えます。
- 違い:in short が要点をまとめるのに対し、long story short は語れば長い経緯があることを前提にしています。
- 別表現:to make a long story short は同義のフル形、cut to the chase は「本題に入ろう」です。
話せば長くなる。でも今は結論だけ伝えたい。この場面のための一言がLong story short です。もとはto make a long story short(長い話を短くすると)というフル形でしたが、会話では頭の部分が落ちて、この短い形が定着しました。
「long story short」の基本的な意味
意味は「要するに・手短に言うと・かいつまんで言えば」。文頭に置いて、そのあとに結論を続けます。
ポイントは、省略した経緯があると示せること。単に要約するのではなく、「本当はいろいろあったんだけどね」という含みを残せます。だから聞き手は、必要なら「何があったの」と掘り下げられます。
どんな場面で使うのか
時間がないとき、話が長くなりそうなとき、細部が重要でないとき。雑談から業務報告まで幅広く使えます。とくに立ち話や電話など、手短に済ませたい場面と相性がいい表現です。
自分の話を締めるだけでなく、相手への配慮としても働きます。長話になりそうだと察したとき、この一言を挟めば相手の時間を奪わずに済みます。
会話例5選

①友人との会話
Long story short, we missed the flight and stayed another night.
要するに、飛行機に乗り遅れてもう一泊したってわけ。
②職場の報告で
Long story short, the client approved the budget.
手短に言うと、クライアントが予算を承認しました。
③フル形で
To make a long story short, I decided not to take the job.
長い話を短くすると、その仕事は受けないことにしたんだ。
④家族との会話
Long story short, the car needs a new engine.
要するに、車のエンジンを載せ替えないといけないの。
⑤SNSの投稿で
Long story short, I am moving to Fukuoka next month.
いろいろあったけど、来月から福岡に引っ越します。
通訳者が教えるニュアンスの深掘り
「まとめると」を表す表現は複数あり、誰の話を短くするのかで使い分けます。ここを間違えると失礼になることがあります。
| 表現 | ニュアンス | 誰の話か |
|---|---|---|
| long story short | 経緯を省いて結論へ | 自分の話。カジュアル |
| in short | 要点をまとめると | 自分の話。中立 |
| to sum up | まとめると | 発表や文書の締め |
| the bottom line is | 結論から言えば | ビジネス。要点重視 |
| cut to the chase | 本題に入ろう | 相手を促す。要注意 |
気をつけたいのがcut to the chase です。相手に向けて使えば「前置きはいいから本題を」という催促になります。自分の話を縮めるのが long story short、相手を急かすのが cut to the chase。混同すると失礼になります。
次に読みたいフレーズ
混同しやすい「本題に入る」表現も確認しておくと、自分の話を縮めるのか相手を促すのか、はっきり区別して使えるようになります。
使い方のポイント・注意点
- 基本は文頭に置き、カンマで区切って結論を続けます。
- フル形のto make a long story short も同義。やや丁寧に響きます。
- カジュアルからビジネスまで使えますが、正式な文書では in short が無難です。
- 実際に長い経緯があるときに使います。短い話に使うと不自然です。
- 相手を急かす意味はありません。そこは cut to the chase の役割です。
まとめ:「long story short」の意味
long story short は「要するに・手短に言うと」。省略した経緯があると示しながら、結論だけを渡せる便利な一言です。相手の時間への配慮も伝わるので、覚えておくと会話のテンポがぐっと良くなります。
次のステップ:表現を「使える」英語にするには
この表現も、「意味を知る」と「会話でとっさに使える」とのあいだには、実は大きな差があります。
なぜ「知っているのに口から出てこない」のか——10年間プロ通訳をしてきた経験から、その理由を5つの特徴にまとめました。
