この記事の要約(Key Takeaways)
- 会話例:I am of a mind to quit.(辞めようかという気になっている)のように、傾きかけた気持ちを表します。
- 違い:I want to ははっきりした願望、be of a mind to はまだ迷いを含んだ傾き。決定ではありません。
- 別表現:feel like doing(〜したい気分)、have half a mind to(半ばそうしようかと思う)が近い表現です。
やりたい、とまでは言い切れない。でも気持ちは確実にそちらへ傾いている。この微妙な段階を英語で表せるのがbe of a mind to doです。mind を「心の向き」と捉えると、心がその方向を向いている——そのまま意味になります。
「be of a mind to do」の基本的な意味
意味は「〜しようかと思っている・〜したい気がする」。願望というより傾きを表す言い方で、決心の一歩手前を示します。
語感はやや格式ばっていて、落ち着いた響き。同じ内容を I feel like doing と言えば軽くなり、この表現を使うと少し思慮深い印象になります。文章や改まった会話で見かけることが多い言い方です。
どんな場面で使うのか
重めの決断について語るときが中心です。転職、引っ越し、関係の見直し。まだ誰にも言っていないけれど、心のなかでは傾いている——そういう段階の表明にちょうど合います。
「昼はラーメンにしようかな」程度の軽い話には大げさすぎます。日常の些細な気分には feel like を使うのが自然です。重さの釣り合いが、この表現を使いこなす鍵になります。
会話例5選

①仕事の相談で
I am of a mind to leave the company next spring.
来年の春に会社を辞めようかと思っているんだ。
②友人との会話
I am of a mind to move closer to my parents.
実家の近くに引っ越そうかという気になってきた。
③会議での発言
I am of a mind to postpone the launch until fall.
ローンチを秋まで延ばそうかと考えています。
④家族との会話
She is of a mind to sell the old house.
母はあの古い家を売ろうかと思っているみたい。
⑤SNSの投稿で
Of a mind to take a year off and travel.
1年休んで旅に出ようかと思案中です。
通訳者が教えるニュアンスの深掘り
日本語の「〜したい」はひとことですが、英語は決意の固さで段階が分かれます。翻訳のとき、ここを取り違えると本人の意思を強めすぎたり弱めすぎたりします。
| 表現 | ニュアンス | 決意の固さ |
|---|---|---|
| feel like doing | なんとなくその気分 | 弱い。一時的 |
| be of a mind to | そうしようかと傾いている | 中。まだ迷いあり |
| have half a mind to | 半ばそうしてやろうかと思う | 中。いらだちを含むことも |
| want to | したい | 強い。願望が明確 |
| be determined to | 断固としてする | 最も強い。決定済み |
注意したいのが have half a mind to です。形は似ていますが、こちらは腹立ちまぎれの「〜してやろうか」という響きを持つことが多く、be of a mind to の落ち着きとは別物です。
次に読みたいフレーズ
もっと軽い「〜したい気分」を表す日常表現も押さえておくと、重さに応じて言い分けられます。カジュアルな場面ではこちらの出番です。
使い方のポイント・注意点
- 形はbe of a mind to + 動詞の原形。to のあとに ing は置きません。
- a の代わりに of the same mind とすると「同じ考えだ」という別の意味になります。
- ややフォーマル。カジュアルな場面では feel like のほうが自然です。
- まだ決めていない段階の表明なので、相手に確約と受け取られにくいのが利点です。
- 否定形 not of a mind to は「そうする気はない」という、やわらかい拒否になります。
まとめ:「be of a mind to do」の意味
be of a mind to do は「〜しようかと思っている」。願望と決意のあいだにある、揺れたままの気持ちを言葉にできる表現です。まだ決めていないと伝えつつ、方向だけは示せる。大きな決断を人に話すとき、これほど扱いやすい言い方はそう多くありません。
次のステップ:表現を「使える」英語にするには
この表現も、「意味を知る」と「会話でとっさに使える」とのあいだには、実は大きな差があります。
なぜ「知っているのに口から出てこない」のか——10年間プロ通訳をしてきた経験から、その理由を5つの特徴にまとめました。

