このブログの記事は以下の枠組みでいろいろな英語フレーズをご紹介しています。
◆意味:解説を丁寧に加えていきます
◆例文:会話・文章での使い方をご紹介します
◆ニュアンス:フォーマル/カジュアル・口語/書き言葉などの違いも紹介します
◆起源:フレーズの語源や歴史的背景が分かる場合には追加いたします
◆使用地域:アメリカ英語/イギリス英語/その他の国や地域の使用頻度などもご説明します
◆関連表現:同じ意味の別の言い方や類義語も参考にしてください
記事の信憑性
本日のフレーズ
本日は「quid pro quo」についてご説明します。
意味
“quid pro quo”は:
直訳すると「あるものに対して別のもの」という意味です。つまり交換条件・見返り・取引を指します。
ビジネスや法律の文脈では「対価」「報酬」といったニュートラルな意味で使われますが、特にアメリカでは近年「不適切な取引(例:権力を利用して見返りを要求する)」というネガティブなニュアンスで使われることが増えています。
例文
“Their agreement was a simple quid pro quo: he would support her bill if she backed his proposal.”
(彼らの合意は単純な交換条件でした。彼が彼女の法案を支持する代わりに、彼女が彼の提案を後押しするというものです。)
“The investigation focused on whether there was a quid pro quo between the company and the politician.”
(その調査は、企業と政治家の間に見返りの取引があったかどうかに焦点を当てました。)
“It wasn’t charity, it was quid pro quo.”
(それは慈善ではなく、見返りを伴う取引でした。)
ニュアンス
非常にフォーマルな表現です。
法律・政治・ビジネスの文脈で多用されます。
一般会話でも使われることはありますが、知的・堅苦しい響きを持ちます。
アメリカでは特に「セクハラに関する法律用語」として有名で、quid pro quo sexual harassment(昇進や雇用の条件に性的関係を要求すること)という使い方があります。
起源
ラテン語で「quid(何か)」+「pro(の代わりに)」+「quo(何か)」=「あるものの代わりに別のもの」という意味です。
16世紀ごろから英語に取り入れられ、もともとは「誤って別の薬を与える」という医療用語でした。そこから「代替物」「交換」の意味に広がりました。
現代英語では「取引条件」「対価」を意味します。
使用地域
アメリカ英語では非常によく使われ、特に 政治・法律・ビジネス の文脈で日常的に登場します。
イギリスでも使われますが、アメリカほど日常的ではなく、やや古典的・フォーマルに響きます。
国際的な法務・契約文書でも使われる用語です。
関連表現
tit for tat(しっぺ返し/やり返し。ややカジュアルで報復的ニュアンス)
give-and-take(持ちつ持たれつの関係)
trade-off(妥協、何かと引き換えに何かを得ること)
favor for a favor(便宜の見返り)
reciprocal arrangement(相互的な取り決め。フォーマル)
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簡単に概要をご説明します。
脳には言語学習に必要な2重螺旋が存在する:
①宣言的知識:言葉で内容を説明できるもの(形式知・現在知)
三単現のsが、明らかに言葉で説明できる宣言的知識。つまり、覚えて口で説明する出来ると言うことですね
②手続き的知識:言葉では説明できないが確かに脳内にあるもの(暗黙知・潜在知)
連続的なアウトプットが相当なスピードで要求される状況では宣言的知識では間に合わないことがこの知識で可能となります。パッと口をついて出る、すっと頭に入ってきて理解できるとう言うことです!
もう少し知りたい方は以下の記事をご参照ください:
関連記事英語スピーキングについて知っておくと無駄な努力をしなくて済むと言う件
まとめ
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本日は以上です。