この記事の要約(Key Takeaways)
- 会話例:You have bigger fish to fry.(もっと大事なことがあるでしょ)のように、優先順位の低い問題から目を離させます。
- 違い:It is not important. がその件を軽んじるのに対し、bigger fish to fry はほかにもっと重要なことがあるという相対的な言い方です。
- 別表現:first things first(まず優先すべきことから)、not worth your time(時間の無駄)が近い表現です。
小魚を揚げている場合ではない。もっと大きな魚が待っている——そんな絵から生まれたのがhave bigger fish to fry です。意味は「もっと大事なことがある」。細かいことにこだわっている相手を、そっと本題に引き戻す一言です。
この表現の基本的な意味
意味は「もっと重要な用事・優先すべきことがある」。目の前の問題を否定するのではなく、比べればそちらのほうが大きいと示すのがこの表現の特徴です。
だから、角が立ちにくい。相手の関心事を「くだらない」と切り捨てるのではなく、優先順位の話にすり替えることで、やわらかく方向転換できます。
どんな場面で使うのか
細かい議論が長引いているとき、些細なことで悩んでいる人を励ますとき、自分の予定を断るとき。時間と労力の配分が話題になる場面で登場します。
ビジネスでもよく使われます。会議で枝葉の議論が続いたときにWe have bigger fish to fry. と言えば、本題に戻そうという合図になります。カジュアルながら、失礼にはなりません。
会話例5選

①友人を励まして
Forget about that comment. You have bigger fish to fry.
あんなコメント気にしないで。もっと大事なことがあるでしょ。
②会議で本題に戻して
Let us move on. We have bigger fish to fry.
先に進みましょう。もっと重要な議題があります。
③誘いを断って
I would love to, but I have bigger fish to fry this week.
行きたいけど、今週はほかに優先すべきことがあって。
④第三者について
The boss did not even notice. She has bigger fish to fry.
上司は気づいてもいないよ。もっと大きな案件を抱えてるから。
⑤SNSの投稿で
Not arguing about this today. Bigger fish to fry.
今日はこの件で言い争う気はないです。もっとやるべきことがあるので。
通訳者が教えるニュアンスの深掘り
優先順位を伝える表現は、相手の関心事をどう扱うかで印象が変わります。ここを間違えると、相手を否定したことになります。
| 表現 | ニュアンス | 相手への配慮 |
|---|---|---|
| bigger fish to fry | もっと大事なことがある | あり。相対的な言い方 |
| first things first | まず優先すべきことから | あり。順序の提案 |
| not worth your time | 時間の無駄だよ | やや低い。切り捨てに近い |
| that is not important | それは重要ではない | 低い。直接的な否定 |
| let us table this | いったん保留にしよう | 高い。会議で使いやすい |
魚の大きさで比べるという発想が、この表現をやわらかくしています。小さい魚も魚ではある——相手の関心を全否定しない構造になっているのです。
次に読みたいフレーズ
優先順位を切り替えるなら、順序を示す定番表現も知っておくと便利です。会議でも日常でも、そのまま使える言い回しです。
使い方のポイント・注意点
- 形はhave bigger fish to fry。動詞は have を使います。
- fish は複数形でも同じ形。fishes とはしません。
- イギリスではother fish to fry という言い方も使われます。
- 会議でも使える表現ですが、正式な文書では避けるのが無難です。
- 相手の悩みが深刻な場合、軽んじたように響くことがあります。
まとめ:この表現の意味
have bigger fish to fry は「もっと大事なことがある」。小魚より大きな魚を、という台所の情景が、優先順位の話にそのまま重なります。相手を否定せずに方向転換できる、便利で角の立たない表現です。
次のステップ:表現を「使える」英語にするには
この表現も、「意味を知る」と「会話でとっさに使える」とのあいだには、実は大きな差があります。
なぜ「知っているのに口から出てこない」のか——10年間プロ通訳をしてきた経験から、その理由を5つの特徴にまとめました。

