この記事の要約(Key Takeaways)
- 会話例:That mistake cost me a lot.(あのミスで高くついた)のように、金銭的・比喩的な代償を表します。
- 違い:expensive が物やサービスの値段そのものを指すのに対し、cost me a lot は自分が支払った・失った結果という当事者目線を含みます。
- 別表現:pay through the nose(法外な金額を払う)、set someone back(〜の出費になる)が近い表現です。
cost は名詞なら「費用」、動詞なら「〜の代償を払わせる」という意味を持ちます。It cost me a lot. は「それで自分は多くを失った・高くついた」。お金だけでなく、時間や信頼といった目に見えない代償にも使える、応用範囲の広い表現です。
「it cost me a lot」の基本的な意味
意味は「高くついた・大きな代償を払った」。cost を動詞として使い、me という目的語を置くことで、自分自身が支払った・失ったという当事者性がはっきりします。
a lot の部分は、金額でも、時間でも、心理的な負担でも置き換えられます。That decision cost me a lot of sleep.(その決断のせいで、ずいぶん眠れない夜を過ごした)のように、抽象的な代償にも柔軟に対応します。
どんな場面で使うのか
修理費、旅行の出費、失敗のツケ。実際にお金を払った経験を語るときに、まず思い浮かぶ使い方です。金額を具体的に続けることもできます。
比喩的にも頻繁に使われます。信頼を失った、時間を無駄にした、健康を害した。お金以外の「失ったもの」を語るときにも、この構文がそのまま使えます。
会話例5選

①車の修理について
Fixing my car cost me a lot this time.
今回、車の修理でかなりお金がかかったよ。
②具体的な金額を続けて
It cost me a lot — almost three hundred dollars.
けっこう高くついたよ。300ドル近くしたんだ。
③時間について
That project cost me a lot of time and energy.
あのプロジェクトには、かなりの時間と労力がかかった。
④信頼について
That mistake cost me a lot of trust with the client.
あのミスで、クライアントからの信頼をかなり失ってしまった。
⑤友人との会話で
Moving apartments cost me a lot more than I expected.
引っ越し、思ってたよりずっとお金がかかったよ。
通訳者が教えるニュアンスの深掘り
費用や代償を表す英語は、誰の視点で語るかで選び分けます。
| 表現 | ニュアンス | 視点 |
|---|---|---|
| it cost me a lot | 自分が高い代償を払った | 当事者の体験 |
| it’s expensive | それは高い | 物の値段そのもの |
| pay through the nose | 法外な金額を払う | 強い誇張。不満を含む |
| set someone back | 〜の出費になる | やや口語的。金額とセット |
| it’s a rip-off | ぼったくりだ | 強い不満。不公正さを指摘 |
set someone back との違いも押さえておくと便利です。set someone back は具体的な金額とセットで使うことが多く(That set me back $500.)、cost me a lot は金額を明示しなくても成立する、より汎用的な表現です。
次に読みたいフレーズ
家計のやりくりについての表現もあわせて確認しておくと、お金にまつわる語彙がひと続きになります。
使い方のポイント・注意点
- cost の過去形もcost。costed とはしません。
- a lot の部分は金額・時間・信頼など、幅広い名詞に置き換えられます。
- 具体的な金額を続ける場合はa lot を省略することもあります(It cost me $300)。
- 比喩的な用法も含めて、カジュアルからビジネスまで幅広く使えます。
- 主語を変えれば、他人や物事についても同じ形で語れます。
まとめ:「it cost me a lot」の意味
it cost me a lot は「高くついた」。お金だけでなく、時間や信頼といった見えない代償まで語れる、懐の深い表現です。失敗や出費の話をするとき、この一言があれば具体的な数字がなくても十分に伝わります。
次のステップ:表現を「使える」英語にするには
この表現も、「意味を知る」と「会話でとっさに使える」とのあいだには、実は大きな差があります。
なぜ「知っているのに口から出てこない」のか——10年間プロ通訳をしてきた経験から、その理由を5つの特徴にまとめました。

