この記事の要約(Key Takeaways)
- 会話例:Well, that is a matter of opinion.(うーん、それは意見が分かれるところだね)のように、相手に真っ向から反対せずに異論を示せます。
- 違い:I disagree. が正面からの否定なのに対し、この表現は「そう見る人もいるよね」と余地を残すやわらかい反論です。
- 別表現:I beg to differ.(丁寧な反論)、Let us agree to disagree.(見解の相違ということで)が近い表現です。
賛成できない。でも、角は立てたくない。この板挟みは、どの言語でも起こります。英語圏は主張する文化だと言われますが、だからこそやわらかく異論を伝える表現が発達しています。その代表格がThat is a matter of opinion.です。
「that’s a matter of opinion」の基本的な意味
直訳すれば「それは意見の問題だ」。つまり「それは客観的な事実ではなく、人によって見方が変わることだ」という指摘です。日本語なら「それは意見が分かれるところだね」がぴったり当てはまります。
使われるのは相手の発言に同意していないとき。ただし否定するのではなく、事実と意見の線引きを持ち出すことで、相手の顔を潰さずに自分の立場を示せます。反対の意思表示でありながら、対立を宣言しない——ここが最大の利点です。
どんな場面で使うのか
会議で誰かの評価に賛同できないとき、友人が推している映画や店に乗り切れないとき、人物評が話題になったとき。正解のない話題であればどこでも使えます。
逆に、数字やデータで白黒がつくことには使いません。それは matter of opinion ではなく matter of fact だからです。意見の領域なのか事実の領域なのか、その見極めがこの表現を使う前提になります。
会話例5選

①友人との会話
A: He is a good guy.
B: Well, that is a matter of opinion.
A:彼っていい人だよね。/B:うーん、それは意見が分かれるところかな。
②職場の会議で
Whether the design is better is a matter of opinion.
そのデザインのほうが優れているかは、意見が分かれるところです。
③映画の話題で
Calling it the best film of the year is a matter of opinion.
今年一番の映画かどうかは、人によるよね。
④SNSのコメントで
That is a matter of opinion, but I respect yours.
それは意見が分かれるところだけど、あなたの考えは尊重するよ。
⑤家族との会話
Whether this neighborhood is safe is a matter of opinion.
この辺が安全かどうかは、見方によるんじゃない。
通訳者が教えるニュアンスの深掘り
英語の反論は強さの段階がはっきりしています。同じ「賛成できない」でも、どれを選ぶかで場の空気が変わります。
| 表現 | ニュアンス | 強さ |
|---|---|---|
| that is a matter of opinion | 見方が分かれる話だね | 弱い。余地を残す |
| I see it differently | 私は違う見方をする | 中。自分の立場を明示 |
| I beg to differ | 失礼ながら同意しかねます | 中。丁寧だが明確 |
| I disagree | 反対です | 強い。正面からの否定 |
| that is not true | それは違います | 最も強い。事実の否定 |
ただし万能ではありません。言い方が冷たいと「同意しないけど議論もしない」という突き放しに聞こえます。異論を伝えたいなら、そのあとに自分の考えを一言添えるのが安全です。
次に読みたいフレーズ
もう一段はっきり反対したい場面もあります。丁寧さを保ったまま自分の立場を明言できる定番表現も、セットで押さえておくと使い分けが利きます。
使い方のポイント・注意点
- 冒頭にWell や I think を置くと、さらにやわらかく響きます。
- 主語を変えて Whether … is a matter of opinion. の形にすると、論点を明確にできます。
- 対になるのがmatter of fact(事実の問題)。この対比を意識すると使いどころが定まります。
- ビジネスでも使える中立的な語感。カジュアルからフォーマルまで幅広く対応します。
- 言い切って黙ると冷たい印象になります。理由や代案を続けるのが自然な流れです。
まとめ:「that’s a matter of opinion」の意味
That is a matter of opinion. は「それは意見が分かれるところだね」。相手を否定せずに、自分は違うと伝えられる便利な一言です。主張と配慮を同時に成立させる表現なので、議論の場でも人間関係を壊さずに済みます。次に賛同しかねる場面が来たら、この一言を挟んでみてください。
次のステップ:表現を「使える」英語にするには
この表現も、「意味を知る」と「会話でとっさに使える」とのあいだには、実は大きな差があります。
なぜ「知っているのに口から出てこない」のか——10年間プロ通訳をしてきた経験から、その理由を5つの特徴にまとめました。

