目次
この記事を書いた人
アメリカ在住5年・米国サンフランシスコ州立大学卒業。企業の代表取締役の専任通訳・翻訳を約10年担当。YouTubeチャンネル「筋トレ英会話」運営。
「out of pocket」——自腹だけじゃない!一線を越えた・非常識を表すスラングの二面性
ビジネス英語で「out of pocket expenses」(自腹の費用)という表現を知っている方は多いですよね。でもSNSやネイティブの会話で飛び交う “That was out of pocket.” は、お金の話をしているわけではありません。スラングとしての使い方を知っておかないと、会話で完全に意味が変わってしまいます。
“out of pocket” には主に2つの意味があります。
①スラング:一線を越えた・非常識・不適切すぎる:誰かの言動が「常識の範囲を超えている・フェアじゃない・ひどすぎる」と感じたときに使います。”That comment was out of pocket.”(そのコメントは一線を越えてた)のように使います。
②標準表現:連絡がつかない・その場にいない:ビジネスシーンで「今は連絡が取れない・席を外している」という意味でも使われます。”I’ll be out of pocket this afternoon.”(今午後は連絡が取れません)のように使います。
日本語で言えば①は「一線を越えた」「非常識すぎる」「やりすぎ・ひどすぎる」、②は「連絡がつかない・席を外している」に近いニュアンスです。スラングとしての①の使い方が現代のSNS・日常会話では圧倒的に多いです。
どんな場面で使われるのか
スラングとしての “out of pocket” はSNS・友人関係・恋愛・職場と幅広い場面で登場します。特に「誰かの発言や行動が明らかに常識の範囲を超えていると感じたとき」「フェアでない・不適切すぎる言動を指摘したいとき」に使われます。
ポケット(pocket)の外に出てしまった=管理できる範囲を超えてしまったというイメージから、「常識・適切さのラインを越えた」というニュアンスが生まれました。
会話例
場面1:SNS・不適切なコメントへの反応(①スラング)
A: Did you see what he posted about her in the comment section?
(コメント欄で彼が彼女について投稿したの見た?)
B: Yes. That was completely out of pocket. There’s no reason to bring her personal life into this.
(見た。あれは完全に一線を越えてた。彼女の個人的な生活をこれに持ち込む理由はない。)
場面2:友人・非常識な行動を指摘するとき(①スラング)
A: He showed up to her birthday party with his new girlfriend — the one she didn’t know about.
(彼女が知らなかった新しい彼女を連れて、彼女の誕生日パーティーに現れた。)
B: That is so out of pocket. Who does that? No self-awareness whatsoever.
(それは完全に非常識だよ。誰がそんなことするの?まったく空気が読めてない。)
場面3:職場・連絡が取れないことを伝える(②標準表現)
A: Can we loop in the manager on this issue?
(この件でマネージャーを巻き込めますか?)
B: She’ll be out of pocket until Thursday. I’ll send her a summary and we can reconvene after.
(木曜日まで連絡が取れません。サマリーを送って、その後改めて集まりましょう。)
場面4:恋愛・相手のひどい発言に反応するとき(①スラング)
A: He told me in front of everyone that I was “too needy” for him.
(みんなの前で、私は彼には「依存しすぎ」だと言われた。)
B: That was massively out of pocket. Even if he felt that way, there’s a time and place — and that was neither.
(それは本当に一線を越えてた。そう感じていたとしても、言うべき時と場所がある——あれはどちらでもなかった。)
場面5:自虐・自分の言動を振り返るとき(①スラング)
Post: Looking back at some texts I sent at 2am last week… I was fully out of pocket. I owe three people an apology. 💀
(先週の夜中2時に送ったメッセージを振り返ると……完全に一線を越えてた。3人に謝らないと。)
通訳者が教えるニュアンスの深掘り
“out of pocket” のスラングとしての核心は「管理できる範囲・常識のラインを越えてしまった」というイメージにあります。以前紹介した “low blow”(卑怯な攻撃)と似ていますが、”out of pocket” はより広く「常識・適切さのライン全体を越えた」という評価として使えます。
似た表現との比較を見てみましょう。
| 表現 | 意味 | ニュアンス・特徴 |
|---|---|---|
| out of pocket(①) | 一線を越えた・非常識・不適切すぎる | 常識・適切さのラインを越えた言動への評価。SNSで定番。①と②で意味が全然違う |
| out of pocket(②) | 連絡がつかない・席を外している | ビジネスで使われる標準表現。「今は対応不可」という意味 |
| low blow | 卑怯な攻撃・ひどい一言 | “out of pocket(①)” に近い。特に急所を狙った言動に使いやすい |
| out of line | 一線を越えた・不適切 | “out of pocket(①)” に最も近い標準表現。フォーマルでも使える |
| uncalled for | 余計な・不必要な・場違い | 言う必要のなかった言動を指摘するとき。”out of pocket” より穏やか |
特に “out of pocket(①)” と “out of line” の違いは覚えておくと便利です。どちらも「一線を越えた」という意味ですが、”out of line” はフォーマルな場でも使える標準表現なのに対し、”out of pocket” はよりカジュアル・SNS向きで、感情的な驚きや非難のニュアンスが強いです。
次に読みたいスラング
「out of pocket」を覚えたら、同じ「一線を越えた・フェアじゃない言動」を表す 「low blow」 もあわせて覚えると、場面別の使い分けができて会話の幅が広がります。
「筋トレ英会話」的な覚え方
out of pocket = ポケット(管理できる範囲)の外に出た = ①常識・適切さのラインを越えた、②連絡が取れない
このイメージで、次の3フレーズをセットで覚えましょう。
1. “That was out of pocket.”(それは一線を越えてた)→ 誰かの非常識な言動への定番の評価表現
2. “Bro, you’re out of pocket right now.”(今お前は完全に非常識だ)→ 現在進行形で誰かの言動を指摘するとき
3. “I’ll be out of pocket until Friday.”(金曜日まで連絡が取れません)→ ビジネスで使う②の標準表現
「ポケットの外 = 管理できない = 一線を越えた(①)or 連絡が取れない(②)」この2つをセットで覚えれば、どちらの文脈でも迷わず使いこなせます。
使い方のポイント・注意点
①と②で意味がまったく違う:スラングの「一線を越えた」とビジネスの「連絡が取れない」は文脈によってはっきり区別されます。特にビジネスメールで ① の意味と混同しないよう注意しましょう。
①はカジュアル・SNS向き:スラングとしての “out of pocket” は日常会話・SNSに最適です。フォーマルなビジネスシーンで「一線を越えた」を表現したいときは “out of line” や “inappropriate” を使いましょう。
②はビジネスメールの定番:「今日は連絡が取れません」という意味での “I’ll be out of pocket” はプロフェッショナルな場での標準表現として定着しています。
自虐として使うと笑いになる:場面5のように自分の夜中のメッセージを振り返って “I was fully out of pocket.” と言うと、自虐ユーモアとして共感を呼べます。
まとめ:「out of pocket」の意味
スラングとビジネス用語の二面性を持つ “out of pocket”。「一線を越えた・非常識・不適切すぎる(スラング①)」「連絡が取れない・席を外している(ビジネス②)」という2つの意味を文脈で使い分けることが重要です。SNSで誰かの非常識な言動を見たとき、ぜひ “That was out of pocket.” と言ってみてください!
スラングまとめ記事
スラングは単独で覚えるよりまとめて覚えると会話で使いやすくなります。
英語を「知る」だけでなく「話せる」ようになりたい方へ
正直に言います。私は英会話スクールに通ったことがありません。
そんな私がなぜオンライン英会話をすすめるのか、ぜひこちらを読んでください。
それは、私が環境から自然に得ていた「話す機会」を、意図的に作り出せるのがオンライン英会話スクールだからです。
DMM英会話とNativeCampを通訳者が比較!スクールなしで英語を習得した私がすすめる理由
スクールなしで英語を習得した私が言えることは、「環境を作ること」が最重要だということです。私はアメリカ生活という環境がありましたが、日本にいる皆さんにとってのその環境が、オンライン英会話だと思っています。
DMM英会話もNativeCampも、今すぐ無料体験で試すことができます。まずは7日間、実際に使ってみてください。

