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この記事を書いた人
アメリカ在住5年・米国サンフランシスコ州立大学卒業。企業の代表取締役の専任通訳・翻訳を約10年担当。YouTubeチャンネル「筋トレ英会話」運営。
「Let me push back」——反論なのに失礼じゃない?ビジネス英語の大人の切り返し
会議やディスカッションで相手の意見に反論したいとき、どう切り出せばいいか迷ったことはありませんか?日本語でも「ちょっと待ってください」と言いながら反論するのは難しいですよね。英語ネイティブがそんな場面でよく使うのが “Let me push back on that.” です。
“Let me push back” は、「ちょっと待って・その点については反論させてください・異議を唱えさせてください」という意味の表現です。相手の意見や提案に対して、角を立てずにしっかり反論するときに使います。
日本語で言えば「少し異議を唱えさせてください」「その点については反論があります」「ちょっと待ってください」に近いニュアンスです。ただの “I disagree.”(反対です)よりはるかに知性的でプロフェッショナルな印象を与えます。
ビジネスシーンで特に輝くフレーズ
“Let me push back” が特に力を発揮するのはビジネスの会議・交渉・プレゼンのQ&Aなどの場面です。相手の意見を真っ向から否定するのではなく、「その点については別の見方があります」という姿勢を示しながら反論できます。
また日常会話でも、友人や家族との議論で「それはちょっと違うと思う」と伝えたいときに使えます。”push back” 単体で「反論する・抵抗する」という動詞としても使えるため、“I’m going to push back on that.”(その点に反論します)のような形でも登場します。
会話例
場面1:ビジネス会議での反論
A: I think we should cut the marketing budget by 30% to save costs.
(コスト削減のためにマーケティング予算を30%カットすべきだと思います。)
B: Let me push back on that. Cutting marketing during a growth phase could hurt us more in the long run.
(その点について反論させてください。成長段階でマーケティングを削減すると、長期的にはもっと痛手になる可能性があります。)
場面2:プレゼンのQ&Aセッション
A: Your data shows growth, but isn’t that just because of the seasonal trend?
(データは成長を示していますが、それは季節的なトレンドによるものではないですか?)
B: I appreciate the question, but let me push back a little. Our year-over-year numbers tell a different story.
(ご質問ありがとうございます。少し反論させてください。前年比の数字は別の話をしています。)
場面3:友人との意見の食い違い
A: Remote work is just less productive. People need to be in the office to get things done.
(在宅勤務は生産性が低い。仕事をするには職場にいないといけない。)
B: Let me push back on that. Productivity depends a lot on the person and the type of work. The data actually supports remote work in many cases.
(その点に反論させて。生産性は人と仕事の種類によってかなり違う。データは実際に多くのケースで在宅勤務を支持してるよ。)
場面4:交渉の場面
A: We need this project delivered in three weeks.
(このプロジェクトを3週間で納品してください。)
B: I have to push back on the timeline. Three weeks isn’t realistic given the scope. Can we discuss five weeks instead?
(スケジュールについては異議があります。この規模で3週間は現実的ではありません。5週間で話し合えますか?)
場面5:SNS・意見投稿へのコメント
Post: Anyone who works less than 60 hours a week isn’t serious about their career.
(週60時間以下しか働かない人はキャリアに本気じゃない。)
Comment: I have to push back here. Working smarter, not longer, is what drives results. Burnout doesn’t help anyone’s career.
(ここで反論させてください。長く働くより賢く働くことが結果につながる。燃え尽きることは誰のキャリアにも役立たない。)
通訳者が教えるニュアンスの深掘り
“Let me push back” の最大の特徴は、反論しながらも相手への敬意を保てる点にあります。”I disagree.” や “You’re wrong.” と違い、「あなたの意見は聞いた上で、別の視点を提示します」という姿勢が伝わります。特にビジネスシーンでは、この一言があるかないかでプロフェッショナルな印象が大きく変わります。
似た表現との比較を見てみましょう。
| 表現 | 意味 | ニュアンス・特徴 |
|---|---|---|
| let me push back | 反論させてください | 敬意を保ちながら反論。ビジネスで特に有効。知性的でプロな印象 |
| I disagree | 反対です | シンプルで直接的。”push back” より対立的に聞こえることがある |
| I’d like to challenge that | その点に異議を唱えたい | “push back” に近いが、やや格式ある表現。学術・ディベートの場向き |
| with all due respect | 敬意を持って申し上げますが | 反論の前置きとして使う丁寧表現。”push back” と組み合わせると更に丁寧 |
| I see it differently | 私は違う見方をしています | より穏やかな反論。直接対立を避けたいときに有効 |
特に “let me push back” と “I disagree” の使い分けがポイントです。カジュアルな友人との会話なら “I disagree” でも問題ありませんが、ビジネスや初対面の相手には “Let me push back on that.” の方がはるかにスマートで角が立ちません。
「筋トレ英会話」的な覚え方
push back = 押し返す = 相手の意見を穏やかに押し返す・反論する
このイメージで、次の3フレーズをセットで覚えましょう。
1. “Let me push back on that.”(その点について反論させてください)→ 会議・議論での定番の切り返し
2. “I have to push back on the timeline.”(スケジュールについては異議があります)→ 交渉・条件の調整で使える応用表現
3. “I’m going to push back a little here.”(ここで少し反論させてください)→ 「少し」を加えることでよりソフトな印象に
「相手の意見を穏やかに押し返す = push back」と覚えれば、ビジネスでも日常会話でも自信を持って使いこなせます。
使い方のポイント・注意点
“on that” をつけるとより自然:”Let me push back on that.” のように “on that” を加えると、「その点について」という具体性が出て、より自然な英語になります。
“a little” でトーンをやわらげる:”Let me push back a little.” のように “a little” を加えると、より穏やかで協調的な印象になります。強く反論したいときは “a little” を省いてもOKです。
ビジネスでもカジュアルでも使える:フォーマルな会議から友人との議論まで幅広く使えます。ただし言い方のトーンによって印象が変わるので、場面に合わせて調整しましょう。
反論の後は代替案を出す:”Let me push back” で反論したら、必ず自分の意見や代替案を続けましょう。反論だけで終わると建設的な議論になりません。
まとめ:「Let me push back」の意味
ビジネス英語をワンランク上げたいなら、ぜひ覚えておきたいフレーズ “Let me push back”。「反論させてください・その点については異議があります」という意味で、敬意を保ちながら自分の意見をしっかり伝えられる大人の表現です。”I disagree.” より知性的で、”You’re wrong.” より角が立たない——次の会議やディスカッションで、ぜひ使ってみてください!
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